中村酒造のこだわり
中村酒造の酒造り
洗米~浸漬~蒸米
「洗米〜浸漬」
米の表面に残っている糠などを洗い流し、水に浸けて吸水させます。米の種類や精米歩合、水温によって浸漬時間を分単位・秒単位で調整します。
「蒸米」
酒米を炊かずに蒸すことで、米のデンプンが麹の酵素に分解されやすくなります。
蒸米~引き込み~種切り~盛り
「蒸米~引き込み」
約40℃に冷ました蒸米を麹室(こうじむろ)に移動します。蒸米の塊をほぐして、表面の水分を飛ばします。
「種切り」
蒸米に種麹(麹菌)をふりかけて付着させます。
「盛り」
麹菌が均一になるように混ぜます。塊をほぐして温度ムラを無くし、空気を供給します。麹を蓋に載せて麹室から棚室へ移動して麹菌の生育を促します。その後、温度を均一化させるため、蓋を積み替えて、温度管理・湿度管理を徹底します。
出麹~枯らし~酒母仕込み
「出麹」
麹室から出した麹は重さを計測して水分量等の指標を記録します。
「枯らし」
麹をほぐして、涼しい部屋で麹菌の活性を抑えます。線を引き、麹の表面積を増やし水の蒸発を促進させます。
「酒母仕込み」
酵母を育てるための酒母(酛)を仕込みます。
有機への取り組み
米・水・人について

米について
日本の食に欠かせない「米」。
私どもの目指す酒は、その米本来のやわらかく、飽きのこない味わいをそのままに醸しお届けすることです。
「真の地酒」を標榜する中村酒造は石川県産の酒造米に注力した酒造りを行っています。
その一環として日本有数の希少ブランド米「神子原米」(石川県羽咋市の神子原地区産)や石川県産有機米等も使用しております。

水について
酒づくりの基本は良質な水の確保です。
白山を源とする名流手取川の伏流水はやや軟水で、その醸したお酒は穏やかに繊細な味わいを生み出します。
また当蔵は2000年よりこの水を100年後に残そうと化学薬品を一切使用しない散水濾床方式の廃水処理により地域に安心の排水を排出し、環境保全に取り組んでいます。

人について
大吟醸酒造りの名手を多く輩出し、吟醸酒造りは「能登流が一番」といわれるようになった背景には、気候風土や食環境はもちろん、杜氏たちのたゆまぬ努力がありました。
「能登はやさしや土までも」といわれているように、純粋でねばり強い能登の人情が酒にも表れているのです。
そんな「能登杜氏」とともに、私どもは思いを託し紡ぎ合いながら、丹精込めた妥協のない酒造りに取り組んでいます。